性器ヘルペスの症状や原因、感染力の強さ、治療法
- 2023.09.06
- ヘルペスの症状

性器ヘルペスはヘルペスウイルスに感染することで起こる性感染症の一種です。感染すると水ぶくれや痛みを引き起こすうえ、一度感染するとたびたび再発するようになります。
この記事では、性器ヘルペスの症状や原因、対処法について解説します。
もくじ
性器ヘルペスの症状は水ぶくれや赤いぶつぶつ
性器ヘルペスは、主に性行為が原因で起こる感染症です。ウイルスには潜伏期間があり、発症するまでに数ヵ月、長くて数年かかるのが全体の80%~90%といわれています。
ヘルペスウイルスは、自分で増殖することができません。そのため、人間の細胞に寄生して増殖します。性器ヘルペスの場合、ウイルスは腰骨髄神経節に入り込み、潜伏します。
性器ヘルペスの主な症状は、水ぶくれやただれ、赤いぶつぶつです。
女性の場合、膣の入り口や子宮頚部、お尻や脚、まれに肛門などに症状がでることもあります。
男性の場合は亀頭や陰茎体部、肛門、太ももや脚などに症状があらわれるのが特徴です。
初めてかかった場合には症状は重く、倦怠感や発熱等を伴う場合があります。
潜伏期間が2日~10日で発症してしまった急性初発の場合は特に症状が重くなります。
最初は性器にかゆみや痛みなどの違和感を感じ、小さな赤いぶつぶつができます。やがて小さな水ぶくれが破裂してくっついて、かゆみと痛みを伴う大きな円形の潰瘍になります。
女性の場合、膀胱炎や髄膜炎を引き起こすこともあります。頭痛があらわれたら注意が必要です。
排尿困難や排尿症が出たり、足の付け根のリンパ節が炎症を起こしたりすることもあります。
症状が治まっても、ヘルペスウイルスは体内に潜伏しているので、免疫の低下などをきっかけにたびたび再発します。
性器ヘルペスは再発しやすい
性器ヘルペスは、1度かかってしまうとたびたび再発するようになります。
ヘルペスウイルスは腰骨髄神経節に潜伏し、身体の抵抗力が落ちると再発します。
- 加齢
- ストレス
- 疲労
- 強い紫外線
- アルコールの飲みすぎ
- 月経前
再発の頻度は月に2回~3回、年に1回~2回と、人によってまちまちです。
再発時には、ほとんどの人がを感じます。性器のむずがゆさや性器付近のかゆみ、ひりひり感、腰痛や下肢のしびれ、倦怠感が、性器ヘルペスが再発する前兆です。
発症すると、初発のときと同じように水ぶくれや痛みなどがでますが、まれに足底に症状があらわれることもあります。
急性初発の場合よりも症状が軽いのが一般的です。1週間以内で治まることもありますが、免疫不全や高齢者の場合には重症化してしまうことがあるので、注意が必要です。
前兆を感じた時点で処置を受けることで症状が出るのを予防できます。
しつこい再発に、不安やストレスといった精神的負担を感じる人も少なくありません。
性器のヘルペスの再発を予防するには、アルコールのとりすぎ、睡眠不足といった生活習慣を見直すことが有効です。
性器ヘルペスは治療すれば1か月くらいで治る
性器ヘルペスが発症したら、すぐに病院に行き、薬を使って治療しましょう。
たいていの場合、5日分の内服薬と塗り薬が処方されます。急性初発は重症化しやすいため、内服薬を10日間飲み続けることがあります。
症状が重い場合には、点滴療法なども行われます。
ほとんどの場合、症状は1週間で緩和します。1週間で赤いぶつぶつが減少し、水泡も乾燥していくことが多いようです。4週間もすれば、かさぶたはきれいに剥がれ落ちます。
性器ヘルペスを発症したら、患部を清潔に保ち、下着は洗濯して日光に干すようにしましょう。患部が痛む場合は、しめつけのきつい下着は避けるようにしましょう。
ヘルペスウイルスは、現代の科学では、体内から完全に排除することができません。感染すると、体内に一生残ります。症状が治まっても、免疫力の低下などをきっかけに再び体内で増殖し、症状を引き起こします。
性器のむず痒さやひりひり感、痛みといった再発の予兆を感じたら、できるだけ早めに、水泡ができる前に治療を始めることが重要です。
しっかりと治療すれば、性器ヘルペスはおよそ1ヶ月で治癒します。自分の為にもパートナーの為にも、性器ヘルペスにかかったらすぐに病院に行きましょう。
性器ヘルペスはパートナーにもうつりやすい
性器ヘルペスは、ヘルペスウイルスが粘膜に接触することで感染する病気です。
主な感染原因は、性行為による粘膜同士の接触です。一方、キスによって口腔粘膜に感染することもあります。そのため、ヘルペスウイルスは、パートナーにうつりやすいのが特徴です。
ヘルペスウイルスは非常に感染力が強く、1回の性行為でも感染のリスクは十分にあります。
感染してもすぐに異変を感じることはありません。そのため、多くの男女が無自覚のまま日常生活を送ることになります。
世界中の15-49歳の男女のうち、およそ4億1700万人が性器ヘルペスに感染していると推測されています。
性器ヘルペスは、身体が健康な状態では、腰の神経周辺で活動休止状態のまま潜伏しています。体力が低下したり、慢性消耗性疾患などに罹患して免疫力が低下することで、再び増殖し、症状を引き起こすのです。
感染力の強さは世界的に問題になっており、たとえ公衆衛生が整備されている日本などの先進国でも他人事ではありません。
性器ヘルペスは服薬治療で治る
性器ヘルペスは非常にありふれたウイルスです。性行為が主な原因で、誰でも感染、発症する可能性があります。
発症すると、性器やその周辺に赤い発疹がでて、電気が流れるような痛みが起こります。初めて症状が出た場合、は発疹や痛みがひどくなることが多く、ショックを受ける人もいるかもしれません。
治療薬をしっかりと服用すれば、性器ヘルペスは治療することができます。性器ヘルペスの治療薬について見ていきましょう。
1980年代に開発されたゾビラックスは、有効成分にアシクロビルを配合する抗ヘルペスウイルス薬です。アシクロビルは、優れた抗ヘルペスウイルス作用を持っています。以前は、性器ヘルペスの治療には主にゾビラックスが使われていました。
ゾビラックスは飲み薬だけでなく、塗り薬や点滴としても使われます。
2000年代には、新たなヘルペス治療薬バルトレックスが開発されました。バルトレックスは、有効成分としてバラシクロビルが使われています。
バルトレックスは、成人のヘルペス再発を抑制する効果があります。バルトレックスが開発されたことで、性器ヘルペスの再発そのものを予防できるようになりました。
ゾビラックスよりも効果が高く、再発抑制も可能なのがバルトレックスの特長です。
性器ヘルペスはパートナーと一緒に治療しよう
自分やパートナーが性器ヘルペスに感染しているとわかったら、2人とも治療を受けましょう。ヘルペスウイルスは、性行為やキスなどが主な原因で感染します。一方が感染していた場合、もう一方も感染している可能性があるのです。
もしパートナーが性器ヘルペスに罹患していると知ったら、あなたならどうするでしょうか。浮気や風俗にいったのではないかと、相手に対する信頼が揺らいでしまうかもしれません。また、自分が性器ヘルペスを発症した場合、パートナーに伝えるのは、大きな勇気が必要になるでしょう。
しかし、性器ヘルペスは必ずしも性行為が原因となるわけではありません。感染者が使ったタオルに触れるなど、間接的な接触によって感染することもあります。性的に奔放な生活を送っているわけではなくても、感染する可能性があります。
ヘルペスに感染=性行為をしたというわけではありません。
性器ヘルペスは誰もが感染している可能性もあるありふれたウイルスで、少しの体調不良や免疫力低下をきっかけに発症します。
お互いに、性器ヘルペスについて正しい知識を身につけて、一緒に治療しましょう。
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