バルトレックスの副作用
- 2023.09.07
- バルトレックス

ヘルペス治療薬の代表格であるバルトレックス。治療と再発抑制に高い効果を発揮しますが、副作用もあるので注意が必要です。
この記事では、バルトレックスの副作用について解説します。
バルトレックスの主な副作用は頭痛!副作用で起こる症状を紹介
バルトレックスは、有効成分としてバラシクロビル塩酸塩が含まれた薬です。ヘルペスの治療、再発抑制、水痘や単純疱疹の治療効果があります。
バラシクロビルは、ヘルペスの治療薬に使われるアシクロビルよりも吸収効率に優れています。
一方、副作用もあるので注意が必要です。
バルトレックスの副作用として以下の症状が挙げられます。
- 頭痛
- 腹痛
- 下痢
- 眠気
- 肝機能検査異常
- 腎障害
- 発疹
ヘルペスを対象とした臨床試験では、全体の16.1%で臨床検査値異常を含む副作用が報告されています。主なものは、頭痛11例・眠気等の意識低下10例・肝機能検査値の上昇が5例程度です。
造血幹細胞移植患者を対象とした臨床試験では、総症例21例中、臨床検査値異常を含む副作用はみられませんでした。
帯状疱疹を対象とした臨床試験では全体の21.4%で臨床検査値異常を含む副作用が報告されています。主なものは、肝機能検査値の上昇が20例・腎障害11例・腹痛6例です。
水痘を対象とした調査においては、61例中1例に肝障害が報告されました。
肝機能検査ではALT、AST、γ-GTPという物質の量を調べることで肝臓に異常がないか調べます。バルトレックスを使うとこれらの物質が多く検出されるようになります。その結果、検査結果に影響が出る恐れがあるのです。
肝機能検査値の異常は、検査値の上昇が主で、頻度は0.5%以上1%未満となっています。
副作用が起きる頻度は、治療する病気ごとに異なります。症状は軽く、頻度もそこまで高くはありません。しかし、こういう症状が出ることがあるということは覚えておきましょう。
脳症や腎障害など重い副作用が出ることもあるので注意
バルトレックスは副作用が起こりにくく、起こったとしてもほとんどの場合は軽度で済みます。しかし、ごくまれに、脳症や腎障害、アナフィラキシーなどといった重い副作用が出ることがあるため、注意が必要です。
脳症とは、脳内に浮腫ができることで起こる病気です。意識障害や意識消失といった症状が見られます。中枢神経系の浮腫によって広範な脳機能障害が起きると、死に至る危険性もあります。治ったとしても、知的障害など重大な後遺症が残ることがあります。
脳症や意識障害、幻覚といった精神神経系の症状が0.24%で起こる可能性があります。
アナフィラキシーとは、過剰なアレルギー反応のことです
体内に病原体が侵入すると、身体はその病原体と反応する抗体を産生します。再び同じ病原体が体内に入ると抗原抗体反応が起こり、抗体がそれを除去しようと防御作用が働きます。
この抗原抗体反応は生体の防御反応の一種ですが、反応が強すぎて重い症状を引き起こすことがあるのです。
アナフィラキシーによって血圧が下がる症状をアナフィラキシーショックといいます。
アナフィラキシーショックは他の薬でも起こる可能性があります。薬の成分も身体にとっては異物であるため、ごくまれに過剰なアレルギー反応が起こることがあります。
脳症、アナフィラキシー、腎障害などの重い副作用が起こることはめったにありません。万が一重い症状が現れた場合、速やかに医療機関で処置を受けましょう。
他にもこんな作用が!症状が辛ければ服用を中止して医師に相談
バルトレックス服用後に過敏症が起こることもあります。
過敏症とは、普通は反応を示さない程度の弱い刺激に、身体が鋭敏に反応し、何らかの症状が出る状態のことです。
バルトレックスによって過敏症が起こると、光に対して敏感になることがあります。健康な人では問題が生じない程度の日光でも、光線過敏症にかかると、肌に赤みやかゆみなどの異常反応が起こります。
光線過敏症の頻度は不明ですが、めったに起こることはありません。もしも光線過敏症が起こった場合、バルトレックスの服用を中止し、医師から適切な処置を受けましょう。
過去にバルトレックスで過敏症を起こしたことがある人は、バルトレックス以外の薬を使う必要があります。
高齢者はバルトレックスを慎重に使用する必要があります。高齢者は腎臓の機能が低下していることが多く、バルトレックスの成分の代謝が遅れる可能性があります。成分の代謝が遅れると、作用が強くなりすぎて、副作用が起こりやすくなるのです。
また、バルトレックスと一緒に飲むことで副作用のリスクが高まる薬が存在するので、注意が必要です。
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