バルトレックス以外のヘルペスの薬・ゾビラックス、ファムビル、アラセナ解説

バルトレックス以外のヘルペスの薬・ゾビラックス、ファムビル、アラセナ解説

ヘルペスの治療にはバルトレックスがよく使われます。一方、バルトレックスが使えない状況ではゾビラックスやファムビルといった薬が使われます。また、再発した場合は市販薬で治療が可能です。

この記事では、ゾビラックス、ファムビル、ヘルペスの市販薬アラセナシリーズについて解説します。

ゾビラックスはバルトレックスより先に作られたヘルペス治療薬!

ゾビラックスは抗ウイルス薬の一種です。有効成分にアシクロビルが使われています。

ウイルスのDNA複製を阻害することで、増殖を抑える働きがあります。

錠剤や注射タの他にも、シロップゼリー軟膏など、様々な形で販売されています。

薬の種類が多いのがゾビラックスの特長です。

使い方は薬の形によって異なっており、自宅でも簡単に服用できる経口摂取から、経静脈への注射、局所への塗布などがあります。

錠剤の中の粉末は、白色もしくは微黄白色を呈しており、無臭性で口に含んだときは苦味を感じます。水やメタノール、酢酸などには溶けにくい性質を持っており、元々は海外の研究所によって開発されました。融点は256.5度であるため、通常使用する分には液状化や気化する心配はありません。

ゾビラックスとバルトレックスの効果は、基本的には同じです。一方、バルトレックスの方がより強い効果があります。バルトレックスが普及する以前は、ヘルペス治療にはゾビラックスが主に使われていました。

バルトレックスはゾビラックスのプロドラッグ

バルトレックスの有効成分バラシクロビルは、体内で代謝されることでアシクロビルに変化します。このような薬をプロドラッグと呼ばれます。プロドラッグの強みは、他の薬に比べて、有効成分が効率よく働くことです。

ウイルス性脳炎や髄膜炎などの病気にはゾビラックスの注射薬が使用されます。

ファムビルはバルトレックスのあとに作られた薬!

ファムビルは、抗ウイルス薬の一種です。有効成分としてファムシクロビルが含まれています。

ウイルス内に含まれているDNAの合成を抑制する働きを持っており、それによってヘルペスウイルスの増殖を阻害します。

ファムビルとバルトレックスは、基本的な作用や効果に違いはありません。

ファムシクロビルはプロドラッグの一種です。体内で代謝されると、ペンシクロビルという成分に変化します。

当初は帯状疱疹の薬として開発・販売されていました。今では、口唇ヘルペスや性器ヘルペスといった単純疱疹の治療にも使用されています。

ファムビルは錠剤が小さいから飲みやすい

錠剤は直径約10ミリメートル、厚さ約4ミリメートル、バルトレックスのおよそ半分ほどの大きさです。錠剤が小さいので、比較的飲みやすいのが特長です。

保管するときは直射日光や高温多湿を避けて、子供の手の届かない場所に保管します。もし保管中に変色してしまった場合は服用を避けて、新しいものを処方してもらう必要があります。

妊娠授乳中の女性は、どうしても治療が必要な場合に限り処方されます。また、ファムビルを使ってかゆみ、発疹などのアレルギー症状が起こったことのある人は、別の薬を処方してもらう必要があります。

錠剤タイプの用法・用量は、1回1錠から2錠、1日3回です。もし服用し忘れた場合には、思い出した時点で早めに服用しましょう。

アラセナは市販もされているヘルペス治療薬!再発したヘルペスにのみ有効な塗り薬

アラセナは再発した口唇ヘルペスの塗り薬です。アラセナSアラセナAの2種類が販売されています。

アラセナSは、軟膏タイプクリームタイプが存在しており、日本初のビダラビン製剤とされています。

軟膏タイプは、患部をしっかりと保護することができるのがメリットです。クリームタイプは、塗布した後に目立ちにくいという利点があります。

アラセナAは、口唇ヘルペス以外にも帯状疱疹にも有効です。用法用量を守って使用することで、皮膚症状を改善する効果が期待されます。

アラセナが有効なのは再発したときだけ

アラセナSとアラセナAが有効なのは再発したヘルペス、帯状疱疹のみです。はじめて発症した場合は病院で処置を受ける必要があります。

他のヘルペス治療薬は、病院で医師から処方を受けないと購入できません。一方、アラセナシリーズは、ドラッグストアなどで市販されています。

アラセナシリーズは、主成分にビダラビンが含まれています。1日最低1回から4回の使用で症状を改善することが可能です。

使用する前には手を洗い、患部に薄く伸ばすように塗布します。使用後も手をよく洗い、万が一目に入ってしまった場合は水・お湯でよく洗い流してから担当医師に診てもらう必要があります。

他の薬を併用している場合は、効果が発揮されなかったり副作用が起こりやすくなったりする可能性があるため注意が必要です。

アラセナは薬剤師がいるお店で買う

アラセナA、アラセナSは薬剤師がいるドラッグストアでチェックシートを記入し、使用しても問題ないと判断されたら購入できます。